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魔王ベリト閣下でもわかる『胎界主』読書会 番外編——読書会レジュメ

はじめに

独特の世界設定と入り組んだ伏線でカルト的な人気を誇る尾籠憲一(旧・鮒寿司)先生・作のWeb漫画『胎界主』。

三部構成のうち、現在は第二部が完結し、本編とは独立した短編が連載されています。

2020年連載開始予定の第三部を控え、新たな情報も出て来たこのタイミングで胎界主にチャレンジ!ということで、『風狂通信 Vol.5.5』に掲載した、特殊ルール本格ミステリとしての側面に光を当て、都内某所で開催された『胎界主』入門読書会記事数回に分け特別転載

連載目次

今回は読書会で用いたレジュメをほぼそのまま転載します。

第一回ではこのレジュメを基に若干順番を入れ換えた概説を、第二回では第1部第1話を、第三回で第19話と第12話を扱う予定です。

今回は第一回の内容と大きく被るところがありますが、相補的に用いて頂ければ幸いです。

  •  第一回 『胎界主』ってこんな話

  • 番外編 読書会レジュメ(今回)

  • 第二回 初見殺しの第1話「使い魔」を読もう

  • 第三回 第19話「絶対失敗神獣グレムリン」/第12話「運ぶ力」/おわりに

はじめに:『胎界主』とは?

胎界主尾籠憲一(旧名:鮒寿司)氏によるWeb漫画である。悪魔と薩摩ヤクザが世界の覇を競っている裏で妖精たちがセックス祭をしているような世界観で、一定のルールに従った能力バトルが展開される。

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3日に一回3ページずつフルカラーで更新という異様なペースで更新されていたが、昨年春(2017年4月3日)、遂に第2部が完結した。現在は第3部に向けての充電期間として(多分)本編とは直接関係のない短編漫画が毎週更新で連載されている。第3部の連載開始は2020年頃を予定しているようなので、ちょいちょい読み進めていくのにちょうど良い時期である。 

ところで、胎界主の話になると「読んで見たんだけど合わなくて……」「何が起きてるんだかよくわからない」「胎界主ってツイートするだけでバシバシRTされてこわい」という感想がよく聞かれる。これはもっともな話で、特に初期の何話かは極端に説明が端折られていて難解な印象を与える。これは、「徐々に情報を小出しにしていきつつ遥か手前に仕掛けた思いもよらない伏線を炸裂させていく」という、特に第1部に顕著な『胎界主』 の構成に起因している。

それでもミステリ読みが『胎界主』をなぜ読むべきかと問われれば、

  1. 「そんなとこから回収すんの!?」という伏線を味わうべき
  2. 各話ごとでも異能力バトルを良質な特殊ルール本格として読める
  3. 説明不足を自分で補う考察が楽しい

といったところか。そうした部分を楽しむためにも、特に初期に顕著な不親切さを補いつつ、本格ミステリとして読んでいくために必要な補助線を提供するのが今回の目的である。

ミステリ的な魅力に焦点を当てて布教するために、今回は取り敢えず以下のような進行をしていく。

  1. 第1部の概観
  2. 第1部から何本かセレクトした作品をみんなで読む
  3. 読みながら最低限の必要知識を紹介していく
  4. もうちょっと気になったら巻末の用語解説を読んでね

『胎界主』とはどういう話か?

『胎界主』は簡単にいって主人公・凡蔵稀男がその能力と知略で様々な問題を解決したり敵を倒したりしつつ、自分の自我の礎を巡って苦闘する物語である。

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主人公・凡蔵稀男

稀男の能力は大きく分けて二つ。

  1. 〈命の緒〉を見て寿命を測り、切断して亡くす能力
  2. 〈運ぶ力〉とマナを使って偶然的事象を必然に変える能力。

今回は、基本的にこうした能力を使って問題を解決していく特殊ルール本格ミステリとしての側面に今回は焦点を当てて紹介していく。

第一部のあらすじ

第1部を大まかに説明すれば、日本の地方都市・鮒界市を主な舞台に、主人公・凡蔵稀男が自分の能力を使いこなせるようになり、サイキック薩摩ヤクザや悪魔、ファンタジー異世界からの刺客と戦いつつ、仲間を得て異世界に旅立つに至るまでを描いた物語である。成長譚としては、稀男の自我は結構アンバランスに成り立っている所があり、その礎を巡って苦闘する物語でもある。第1部のより細かい流れをは、ここだけの区分だが、3期に分けると理解しやすい。

まず第1話「使い魔」~  第14話「壊す力」までを第1期と括ることができる。第1期は、主人公である稀男が己の能力を自覚的に使いこなせるようになっていき、自らの仮初めの自我の礎を捨てざるを得なくなるまでを描いている。前半は、レギュラーキャラ クターである夜沼警部補獅子屋署長、あるいは地元ヤクザの持ち込む面倒な問題(警察が顧客のくせに暗殺依頼がメイン)を、命の緒の能力と運ぶ力を使って解決していく、いわばトラブルシューター的な活躍が多い。

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左・夜沼聖子 警部補/右・獅子屋所長

それらと並行して、誓約を迫る悪魔たちとの攻防や、アジアの覇権を伺うサイキック薩摩ヤクザ・東郷家との戦いへとシフトしていく。悪魔の地上代行組織〈ヘッド〉の特殊暗殺部に所属する躰化者ルーサー・ナッチェスが仲間になり、稀男も大きな転機を迎える。

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頼れる仲間ルーサー・ナッチェス。最初は敵だった。

続く第15話「躰化の術」~第25話「生成世界の奇蹟」が第2期と言える。東郷との戦いを経て、第1部第3期~第2部の主要登場人物が出揃うのが第2期である。ファンタジー並行世界〈ロックヘイム〉で強大な運ぶ力の胎界主ピュアに仕える刺客との対決や、なんとしても稀男との誓約を果そうとする悪魔陣営との攻防がメインになる。この過程で、〈ヘッド〉の暗殺対象リストトップ3に東郷家当主と並んで挙げられる〈塔の男〉タロット・アスと対決し、なんやかんやあって仲間、というか無理矢理下僕にされる。タ ロット・アスは実は魔界第1位君主のアスタロトの直属使い魔で、暗殺依頼は派閥抗争の名残りに過ぎなかった。稀男とルーサーはタロット・アス指揮下でロックヘイムのピュア・骸者殲滅任務に従事させられる事になる。ところが、アスタロトと対立する派閥の君主・魔王メフィストフェレスが執拗に邪魔をして来て、稀男たちは一度地獄に落とされてしまう。しかし、アスの下僕を思う真摯な気持ちに打たれたメフィストは稀男一行にロックヘイムでの殲滅任務を一任することに同意する。

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左:〈塔の男〉タロット・アス/右:魔王メフィストフェレス

そして第26話「無責任飛行」~第27話「帰還」が第3期と括れる。え、第3期だけ短すぎない?と思うかもしれないが、第26話は細かく見ると全15編に分かれていて、事態もめまぐるしく動いていく。これは第2部にも当てはまる特徴で、部が完結する直前数話がアホみたいに長くなる傾向があって、第2部最終話もたしか一年以上連載していたりする。

閑話休題。第3期は、ベール派ヘッドの解体に伴う人員削減のため開催された、〈召集島〉における特殊能力殺し合いバトルが舞台となる。登場人物の1人が「漫画のテコ入れみたい」と貶しているように、これまでと打って変わってさまざまな能力を持った殺し屋たちが一堂に会し、技を尽くしたバトルが繰り広げられる。稀男一行は、ロックヘイムでの任務の戦力確保のためにわざわざ招待される形で参加する。第3期最大の山場は、ルーサーとその父親である胎界主・レックスの親子対決、そして稀男とレックスによる胎界主とは何ぞや問答だろう。

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真の胎界主候補の一人と目されるレフ・レックス

レックスは〈ヘッド〉を抜けて暗殺リストトップ3に載っても追手を躱しつづけ、肉体の時間を止めて何百年と生きている。指先から光線が出る、命に着火して任意のタイミングで人間を爆発させられる、といった能力に加え、更にひどい(?)ことに、レックスは一瞬で女性を手籠めに出来る能力をもっており(本当にひどい)、世界中に子供がいる。そして30歳までに息子の誕生日に3度現れ、「こいつはだめだな」と思った息子を片っ端から消し炭にしていく。今回召集島に現れたのは、流石に養育費が足りなくなってきたから、という事情がある。誰かが止めなくてはいけない──という決意の下、レックスの息子でもあるルーサーは召集島へと参加したという経緯がある。

その後戦力を集め終わった稀男たちは鮒界市に戻るが、和解した筈のメフィストフェレスの追手と命を賭けたブラックジャック対決に臨むことになる。稀男がいつものようにマナを使って圧勝かと思いきや、悪魔側が用意してきたのはいかなる運も排除する〈絶対公正のプレイングカード〉だった──。

各話説明

第1部第1話「使い魔」

要約:稀男の〈命の緒〉に関する能力の顔見世。
悪魔を魔界に強制送還する必要あるが、そのためにはソロモンの六芒星の上に追い込む必要がある。さあどうする?

記念すべき第1話。正直何が起きてるのか初読ではよくわからない。基本的には稀男の二大能力のうち、〈命の緒〉にまつわる能力の紹介がなされる。一応悪魔と胎界主の設定に関わる部分もあるけど、まあ何いってるのかわかんないよね。 

冒頭は稀男の出生に関わる伏線ですが、こんなのもあったなあと思っとけば、まあ当面読む間はぶっちゃけあんまり関係ない。

続くシーンは、稀男が〈命の緒〉を切断して相手を「亡くす」描写。どうでもいいけどこのヤクザ、『アンダルシアの犬』を引用するあたり妙に文化人気取りである。因みに「亡くし屋」という称号は第1部序盤で早々に使われなくなる。

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場面変わって、小学生の戸的実くんが占い師(実はレプラコーンという名前の妖魔で悪魔の手先)から売りつけられた魔道書で悪魔を召喚してお手軽成績アップをしたらなんか絶対服従をしろと迫られて困っています、という段。ここで、悪魔たちは「胎界主」という存在を探していて、実くんが悪魔を召喚するように仕向けられたのはその布石だった。 

で、どうやら違う悪魔を召喚させられてしまったようだし、このままだと絶対服従の関係を強いられてたましいを差し出さなくてはいけなさそうなので、という事でレプラから稀男に会いにいくように指示される実くん。稀男は別に悪魔祓いでもなんでもないので、悪魔との戦い方なんて知らんと突っぱねるが、レプラに渡された魔道書「ソロモンの鍵」によれば、召喚者は悪魔に対する命令権があるので、「還れ」と命じれば魔界に強制送還できる。但し、そのためには対象を魔法陣〈ソロモンの六芒星〉の上に追いやる必要があり……。

戸的くんと会話するときに稀男が目をパチクリしているのは、この先の話を読み進めていくとわかることだが、「命の緒の縮み具合を見る事で相手の寿命がわかる」という描写だったりする。

こうして説明してしまえば、ミステリとしてみたときはぶっちゃけ結構な数の人が対応策を思いつくのではないだろうか。とはいえ、記念すべき第1話であり、第1部中盤までの話のフォーマットの紹介や〈命の緒〉にまつわる能力の説明になっているので取り上げた。

第1部10話「ヘッド」

要約:稀男に悪魔との誓約を迫るべく、ベール派〈ヘッド〉特殊暗殺部から派遣されてきたルーサー・ナッチェス。彼は司神オヌリス=アレスと契約したの躰化者で、一定時間身体能力を累乗的に向上させる事が出来るが、躰化が切れた後は比例して活動不能になる。稀男は彼の追跡をどう躱すのか── 

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ミステリ的には、ラストの某新本格館な策くらいだけれど、夜沼聖子とルーサー・ナッチェスという二大仲間が出て来、色々な設定を説明するのにも恰度いいエピソードなので選んだ。

第1部12話「運ぶ力」

要約:悪魔に仕える妖魔・レプラコーンの指導の下、運ぶ力の胎界主としての才能を開花させ、運を司る〈マナ〉を自在に操る力を得た稀男。しかし、マナを使い過ぎた人間に罰を与え回収する四大神獣の一角〈罰犬〉に狙われる事となる。姿を見ただけでタブーが発生する罰犬から逃がれる方法は唯一つ、その十三の試練を乗り越えるしかない──。

 

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ドラえもんでこんな話があった気がする。さておき、前後したが稀男の二大能力のうち最も重要な「運ぶ力」とマナの解説が行われる回である。あと何気に「井戸」の連中によって稀男の精神の成り立ちも軽く説明されている。

マナを使って11度までは罰を回避してきた稀男。ちなみに、他人が死なないようにマナを使ったり、戸的くんの首が吹っ飛んだように見えて倒れたのは、実は彼の自我の礎と密接に関係があったりします。

22ページから始まる直接対決では、この漫画の初期の「圧倒的な説明の省略」が良く現れていて、まあつまりわかりづらいです。

12回目を凌ぎ、13回目。ここでは一見なんか必然性を覆しちゃってるように見える訳ですが、よくよく見るとそうではない。最初の「俺の命を爆発から守り……タブーを超えて罰犬の心臓を撃ちぬけ」は前半部分が本命で、実は後半部分はブラフ。そしてさりげなく、この発砲時の稀男は左手で銃を構えている。そう、暴発で吹っ飛んだのは利き手と逆の左手なのだ。その左手で撃った弾は必然的に弾かれ、当然キュウウウウウンと外れる。次のコマで着弾しているのは、次いですかさず右手で撃った方の弾なのだ!やっと説明台詞が開陳されているように、13の試練を耐えた稀男にとっては罰犬もただの犬と同じ、撃てばあたるしマナはいらない、という寸法である。

第1部19話「絶対失敗神獣グレムリン」

要約:直径1km以内の同名の人間を皆殺しにする禁呪を使い、ルーサーを殺した妖魔・ファージャルグ。彼は絶対失敗神獣グレムリンを召喚しており、ファージャルグを害する行動は絶対に失敗する。果して稀男の取った策とは?

 

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稀男の「運ぶ力」の特性や、その精神性の異様さが現れたエピソード。〈運ぶ力〉というのはいってしまえばプロバビリティの犯罪を確実に実行出来る能力で、少しでも可能性があればそれを実現出来る能力で、いわゆる「主人公補正」をルール化したものだと思えばよい。「明日から太陽が西から昇る」といったような必然的に無理なことはこの力によっても出来ない。

ジャルグは「グレムリンの仕事に確率の入り込む余地はない」と言っているがこれはブラフで、「召喚ははじめて」といってることからもわかるように、グレムリンは召喚者を害し得るあらゆる行為を絶対に失敗させる、という訳でもない。直接的な害意に基づく物理攻撃は確実に失敗させ、そこに失敗の余地はない。では副次的な結果としての攻撃なら……?となると、多分に確率的な問題になってくる。

更に、攻撃を察知されれば直径1km圏内に有効な禁呪に名前を書かれてしまうため、稀男はジャルグから1km以上離れて攻撃しなくてはいけない。こうした制約を満足するために稀男が編み出した答えがアレという訳だ。

しかしこの手、一瞬でも「あっ、もうちょっとで当たる……!」と思ってしまえば直接攻撃になり、たちどころに失敗してしまう。稀男はあくまで「庭にバラ撒いたボタンに銀のナイフを命中させる」ことにマナ・運ぶ力を使っている。これは異様な集中力を持ってしなければ出来ないことだ。ルパン三世が「ロシアより愛をこめて」で読心能力を持ったラスプートンを倒すのに「完全に無心で撃つ」という先方を取ったことを想起させる。

巻末資料:用語・世界設定解説

現時点で著者が把握している設定を、なるべく重篤なネタバレを含まない範囲で解説します。あくまでこれは著者が『胎界主』を読んで得た解釈、翻訳であって、他の解釈もあり得ること、誤読の可能性もあることを改めて記しておきます。

生成世界:ソロモンヘイムとロックヘイム

ソロモンヘイムは我々の住んでいる地球とほぼ同義だが、一部かなり異なる歴史を辿っている。遠い昔から悪魔の三派閥・ルキフグ派ベール派ベリアル派によって三等分に支配されている。ロックヘイムはアールヴ(エルフ)などの妖精やヴァンパイアやレイスなどの骸者が棲むファンタジー異世界。第二部のラスボスである胎界主・ピュアの本拠地でもある。

悪魔・魔界・三派閥・ヘッド

悪魔の本拠地が魔界で、上記三柱の〈大主〉、ルキフグ、ベール、ベリアルの率いる三派閥の冷戦状態になっている。三大主は劇中に登場せず、それぞれの直属の〈君主〉であるアスタロトベルゼブブメフィストフェレスがよく現れる。悪魔たちは地上を支配しているが、大主の寿命が近づいており、全ての悪魔は大主から自我を感染させられているため、それに伴って連鎖的に自我崩壊を迎える危機が迫っている。ベール派は近年弱体化が進み、近く解体される。圧倒的な力を持つが、悪魔は夢の中以外では嘘を吐けないヘッドは悪魔の地上代行組織であり、各派毎にわかれている。ルーサーはここの特殊暗殺部所属。

躰化者

司神と契約しその司る特殊能力を使えるようになったのが躰化者である。司神ごとに禁忌があり、それを犯すと暴走状態となりたましいを喰われてしまう。二部の稀男の動機の一つは、この暴走状態を解決する法則を定めることである。

東郷家と球体使い

東郷家西南戦争で斬首を免れた士族で、薩摩を事実上の独立国家にしたばかりか、ベール派に代わってアジアの覇権をつかもうとしている、サイキック薩摩ヤクザの一族である。実質上の初代当主である東郷善は物凄い勢いで子孫をこさえ、その血縁の者は万物を包み世界を構成する元素・アカーシャ球体を自在に操れ、物理攻撃やパイロキネシス、テレポーテーションとかが出来る。

胎界、胎界主、たましい

主を頂いた、自立した世界の萌芽が胎界といえる。胎界主のほか、司神や王族魔王が持つ。人間の中でも自己の胎界を確立し世界を完結させる可能性を秘めた者を胎界主と呼ぶ。胎界主は司神の胎界や原典につながったたましいの扉を開いて力を行使できる。たましいは人間だけが持ち、たましいを持たぬ者はなにも創造出来ないという。