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放送真っ最中!「相棒」シーズン16最速!?レビュー ブログ出張編 第四話「ケンちゃん」

「相棒」シーズン16最速?レビュー

第四話「ケンちゃん」 脚本 金井寛

 

 風狂ブログを読んでくださっているみなさん、初めまして!風狂に新人として入った荒岸来穂です!何度か座談会などには参加させていただいてはいたのですが、ブログで記事を書くのは初めてなので以後お見知りおきを。

 

 さて11月23日(木)に文学フリマ東京で販売する『風狂通信4.5号』は絶賛シーズン16放送中のドラマ「相棒」特集です!そこで僕が最新シーズンのレビューを担当することになったのですが一つ問題が出てきまして……。

 

石井さん「じゃあ原稿の締め切りは11月2日まででお願いします」

僕「あれ、それじゃシーズン16のレビュー第三話(11月1日放送の「銀婚式」)までしか載せられないですね……」

石井さん「たしかにちょっと物足りないかもね……」

 

そんなことを話しているうちに

 

白樺さん「だったら残りは文フリまでブログに載せよう!

秋好さん「宣伝にもなるし。放送日中にすぐアップしよう

 

……とまあ、新人に対する扱いがすごく雑なためにこうして毎週その日のうちにブログを更新することとなったのです。

 

というわけで、これから毎週水曜日に「相棒」の最新話レビューを僕が連載していきます。(4話より前のレビューは『風狂通信4.5号』全て載ります)とりあえず文フリが行われるころまでは続くと思います。まあ、クイーン読む企画やらコロンボ日高屋戦わせる企画みたいに途中で投げないように頑張ります!

 

 

では与太話や先輩に喧嘩売るのはこのくらいにして、早速レビューの方に移りましょう!

今日の相棒のサブタイトルは「ケンちゃん」。脚本家は金井寛さんです。

 

冠城がコンビニで知り合った店員、森山健次郎が殺された。森山の証言によって逮捕された窃盗犯の宍戸が最近仮出所し事件現場付近で目撃されており、捜査一課は宍戸に目星をつけて捜査していた。特命係は森山の手に書かれた「中」のような記号に注目する。森山の兄に話を聞くと森山が中井小百合という女性に好意を寄せていたが振られたことが判明する。一方森山が最近大学の数学科に潜って授業を受けていたことが明らかになる。教授の中垣と講師の服部は森山の数学的才能を絶賛するが森山は中卒で高等教育を受けてないはず……。ケンちゃんの才能に秘められた秘密とは……?

 

 

……いや、「秘密とは……?」って書いたけど、秘密も何もなかったな……。ケンちゃんのキャラ「A○○RU」っぽかったし……(個人の感想です)。たぶん○○〇〇の認知度も上がってきているし、これで話を引っ張るのは無理があったんじゃないかな……。ダイイング・メッセージの方も無理がありましたね。放送前に予告を見た友人と話したときも「いやどう見ても「中」じゃなくて「」にしか見えないじゃん」という話になりました。金井さんはシーズン12の2話「殺人の定理」でも数学とダイイング・メッセージを扱っていましたけどお気に入りなんでしょうか?

 

予告の話が出てきましたけど今回の話、正直予告見た時点で上で二つの点は予測できちゃうんですよ、そのためあまり驚きがないんですよね。たしかに犯人特定までにもう少し話を捻ってはいるんですけどね、ただ「それで犯人特定していいの?」という気もしますし。しかも我らが白樺さんは「登場人物の立ち位置からして○○が犯人」って放送20分段階で予測のLINE送ってきて、しかもほんとに正解しちゃうという。そういうところも含めて意外性があまりなかったですね。

 

犯人の動機もなんだか唐突に感じてしまいました。なんだか型にはまったみたいな動機で……。たぶん犯人ともう一人ケンちゃんをよく思ってない人の身勝手さと、ケンちゃんの人のよさを対比的に描こうとしていたんですけど、どうも妬んでいる側の人たちの描かれ方が雑すぎて陳腐に見えちゃったように思えます。

 

一方ケンちゃんの性格とそれに好感を覚えて犯人に対して熱くなる冠城くんはよかったですね。たぶん冠城くんの思いとかを深く掘り下げたり、反対に犯人たちがケンちゃんへの秘めた敵意とかをチラつかせながら話を進めたりした方が、数学とかのガジェットとかに頼らずとも人間ドラマとして面白かったのではと思ってしまいます。

 

なんだか思っていたより辛口になってしまいました……。前回の「銀婚式」が人間ドラマとしてよく出来ていたのでそれと比べちゃうと……というのもあるかもしれません。

次回は警察学校が舞台ということで米沢さんが久しぶりの登場ですので楽しみにしています。それではまた来週!