風狂通信web

風狂奇談倶楽部の活動記録や雑考など

どうせクリスマス予定ないなら推理クイズしようぜ!

メリークリスマ!白樺香澄です!(そこまで略さないのに「ス」を言わない理由はなんだ)

今日はクリスマス・イヴ。このブログを読んでいただいている奇特な皆さまにクリスマスプレゼント!

というわけで、推理クイズ小説を書いてみました。

ツイッター上で回答を募集します。あなたの名推理をお待ちしております!

ハッシュタグ「#風狂クリスマス」をつけて回答をツイートして下さい。

ちょっと趣向の変わったやつなので、ぜひぜひ挑戦してみてくださいね~。

しめきりは、とりあえずクリスマスが終わって26日21時59分まで!

22時に解答編を公開いたします。

 

推理クイズ小説本文は次の記事で!

放送真っ最中!「相棒」シーズン16最速!?レビュー ブログ出張編 第六話「ジョーカー」

風狂webを読んでくださっているみなさん、こんばんは!新入りの荒岸来穂です。
 さて明日はいよいよ文フリ東京ですね。風狂は【Fホール オ―68】でブースやっています!新刊の「風狂通信vol.4.5 『相棒』シーズン16開幕記念特別号」の他にも既刊の発売なども行いますのでぜひぜひお越しください!また翻訳家の稲村文吾さんによる『13・67』で今年話題になった香港のミステリ作家「陳浩基」特集のコピー本も委託販売していますので、既刊の「現代華文ミステリーワールド」とともにお買い求めください!
 宣伝はこのくらいにしておいて今日も早速「相棒」最新話(11月22日)のレビューにいきましょうか。ほんとは僕だって明日に備えて早く寝たかったですが……。
 というわけで今日の相棒は第6話「ジョーカー」。脚本は先週に続いて浜田秀哉さん。

捜査二課の元刑事だった早見という男が警視庁を相手に裁判を起こし、代表として大河内監察官が法廷に立つことになった。早見の妻である幹子が半年前に歩道橋から転落死した事件を警察は自殺と断定したが、早見は他殺の可能性を主張、他殺を裏付ける証人を見つけるも早見が知人に偽証をさせた疑いが出てきて懲戒免職となる。しかし早見はその処分を不当として警察を訴えたのだ。衣笠副総監は処分は妥当だったことを印象付けるため姿を隠している偽証を頼まれた男の捜索を命じる。
そのころ特命係は大河内とともに幹子の死亡事故の真相を探り始める。早見に話を聞いてみると幹子が何者かから脅迫を受けていたようであり、仕事の関係で関わっていた大規模な経営戦略プロジェクトで何か重大なことを知ってしまい事件に巻き込まれた疑いがあるようだ。その情報をもとに特命係は問題の企業のデータを確認すると、データが改ざんされた跡を発見する。幹子の死は自殺なのか、それとも他殺なのか……!


まずみなさんに一言。まだ見てない人はすぐに「ピルイーター」(シーズン2の18話)見て!僕からは以上!
いや、ちゃんとやりますけどね。でもとにかく今回は大河内監察官成分マシマシだったので、「こいつなんでこんなに大河内監察官で騒いでんだ?」と思った人は「ピルイーター」見てください。ついでに「バベルの塔」も見て
大河内さん好きにとってはたまらなかったですね、今回。冠城くんがピルの秘密に気づく場面とかニヤニヤしながら見ちゃいました。あと角田課長との絡みって珍しいですよね、貴重なシーンでした。
そして何よりラストシーン、冠城くんが大河内監察官が裁判にわざわざ出廷した理由を聞こうとするシーン!最後に右京さんが濁した理由が分からなかった人、「ピルイーター」見てください!
今回実はあの連城という弁護士、二回目の登場なんですよね。まさか再登場するとは。でも連城が登場した「ギフト」(シーズン15の16話)なんかより「ピルイーター」を見て!

 

さて、「ピルイーター」の話ばかりだけじゃないですよ。今回の相棒、地味だけど中々の出来でしたね!個人的には今シーズンの今のところのベストかもしれないです。
最初から法廷のシーンだったので今回は法廷劇なのかな?と思ったらそんなことはなく、いつも通り特命係が地道に捜査していくパターンでした。けれども今回は事件の明らかになっていく過程がとても丁寧でしたね。まさに警察ドラマの基本がしっかりしていたと言っていいでしょう。企業や政治家、警察などの腹黒い部分が徐々に明らかになっていく、社会派相棒が得意とするプロットですね。それでいて最後まで幹子が自殺なのか他殺なのか分からせない。さらに真相が明らかになったときに同時に幹子の心情も明らかになって……。
今回、ネタバレになっちゃうんであまり深くは話せないんですけど、幹子の置かれた立場がかわいそ過ぎて……。でもこのキャラの配置がミステリ的に深みを増しています。しかしかわいそう……。

あと今回でだいぶ衣笠副総監と甲斐次長(with特命係)の対立が鮮明化してきましたね。最後の完全に宣戦布告ですからね。シーズンの最初から「今シーズンはこのあたりがメインになってくるんだろうな」とは思っていましたが、意外にも早くそれ絡みの話が出てきたなー。はたして特命係が「ジョーカー」として勝負を動かすのはいつになるのでしょうか……。
……ただ今回、その話はオマケだよな。それなのにタイトル「ジョーカー」なの、なんかアンバランス……。もしかして浜田さん、メインの脚本書いているか輿水さんかなんかに「このあたりで、副総監と対立するメインに関わるエピソードよろしくー」って頼まれたのに「自分、ピルイーターの続編が作りたいです!」って主張したんじゃないかな……(すべて妄想です)(別に今回は「ピルイーター」の続編ではありません、念のため)。


さて、文フリの宣伝のため始めたこの連載も明日でお役御免となるので終了します。もしかしたらこれ以降「相棒」で傑作が出現したら不定期で復活するかも……?読んでくださった皆様、短い間でしたがありがとうございました!
それでは明日、文フリの会場でお会いしましょう!

放送真っ最中!「相棒」シーズン16最速!?レビュー ブログ出張編 第五話「手巾(ハンケチ)」

風狂ブログを読んでくださっているみなさん、こんばんは!荒岸来穂です。今週も今日(1115日)放送された「相棒」レビューをしていきたいと思います。

 

先週のブログで先輩たちが連載をほったらかしていることをネタにしたところ先輩から連絡来ました。さすがに調子乗りすぎたかな……と思ったら

 

「クイーンと日高屋亡き後の連載は任せた!」

 

 いや、続けてくださいよ。何勝手に殺してるんですか

 第一この連載、1123日(木)の文学フリマで発売する新刊「風狂通信4.5号」の「相棒特集」を宣伝するために始めたんですからそんなに長くはやらないですよ。なのでたぶん来週が最後かな?気が向いたらもう少し延長します。

 それでは早速レビューの方に移りましょう。今日はシーズン165話「手巾(ハンケチ)」です。脚本家は浜田秀哉さん。

 

 警察学校で教官を務めている元鑑識の米沢から特命係に連絡が入る。警察学校内でベテラン教官である樋口がテラスから転落、意識不明の重体になっていた。事故か事件か分からないが特命係は捜査に乗り出す。樋口の入院先で娘で所轄の刑事である真紀に遭遇するが、現在伊丹らとともにが捜査をしている変死事件に進展があったとして重体の父親を尻目に去ってしまう。真紀を怪しむ冠城は警察学校内での聞き込みを行い、樋口が転落する直前に真紀と会っていたことが判明する。一方伊丹らが追っている事件に興味を持った右京は樋口が刑事時代に関わった事件が現在の事件と似ていることに気づく。二つの事件と過去の事件の関係は……?

 

 今回の話、良い意味でオーソドックスな「相棒」だったのでは?もともと「相棒を初めて見る人のためのガイドブックを作ろう!」というアイディアのもとに企画されたのが今回の相棒特集だったので、このタイミングでこういう話をやってもらえるとこちらとしてはありがたいですね!

 じゃあどのあたりが初心者向けなのか。まずキャラごとの掛け合いがしっかりしていておもしろい。相棒レギュラーはほとんど登場していたんじゃないかな、今回。それで伊丹さん、芹沢さんは反発しながらも捜査協力したり、中園参事官と内村刑事部長は特命係を目の敵にしながらいつもの責任の押し付け合いをしていたり(中園参事官が内村刑事部長に右京さんのモノマネをして一瞬だけ歯向かうシーンが今回の白眉だと思います)と、それぞれのキャラの立ち位置がしっかり分かるような描かれ方をしていますね。

 あと樋口の警察学校での教え子だった冠城と青木が樋口によって評価されていたり、この二人でモンタージュ作るときのやり取りで意外な性格が明らかになったりするなど二人のキャラがちょっと深まったような気がします。

 ただキャラのことについては一点だけ文句を。米沢さん、最初の5分だけしか出てこないじゃん。予告で出てきたから結構活躍期待していたのに……。前日にシーズン13米沢守最後の挨拶」の再放送してメインで登場すると思わせるの、これ詐欺でしょ

 

 気を取り直して初心者におすすめの理由その二。それは「相棒」らしい刑事ドラマだったことです。これは個人的見解ですが、「相棒」が警察内部の話をするときって「刑事としてのプライド」と「警察内に潜む闇」の激突という構図が多いと思うんです。しかも過去の事件が現在の事件と関係していたりすることもしばしば。今回もまさしくその通りでしたね。刑事としての「矜持」がこういう話の見所ですが、今回はそれをタイトルの「手巾(ハンケチ)」で表していましたね。最後の右京さんの「警察官をなめるんじゃない!」というセリフも刑事の矜持が感じられてよかったです。

 

 ミステリとしては最後の謎解きよりも捜査の時点でほとんど事件の構図を明らかになってしまうのでちょっと物足りない感じもするから飛びぬけて面白い!とは言えないですけど安定しているので「良い意味でオーソドックス」という評価を下しました。入門向けということでどうでしょう。

 

 ところで今回の脚本を書いた浜田さんは「相棒」の脚本は初めてみたいですね。初めてとは思えないほど「相棒」の勘所、というか型はしっかり押さえているという印象を受けました。

 昔、ある先輩が「最近の「相棒」は昔たくさん書いていた脚本家はほとんど書いてないし、新しい脚本家ばかりだから最早二次創作なのでは?」と言って最近の「相棒」を批判していましたが、でも僕は今回の作品は「二次創作」かもしれないけど今までの「相棒」をしっかりサンプリングしていてそのおかげで出来がよかった、という風に思っているので「二次創作」でもいいんじゃないかなと感じました。「型」が出来てない状態で変にオリジナリティ出されるよりはいいかな、という考えですね。浜田さんはこの一作でちゃんと「型」が出来ていることがわかったので、次書くとすれば今度は逆にどのようにオリジナリティを出すかなと注目しています。というわけで浜田さんはぜひ脚本陣に加わってほしいですね

 

 さて次回はみんな大好き(?)大河内さんが法廷に立たされるようですね。ここ最近存在感を増してきた衣笠副総監も出てくるようなのでそこも要チェックです。それではまた来週。

放送真っ最中!「相棒」シーズン16最速!?レビュー ブログ出張編 第四話「ケンちゃん」

「相棒」シーズン16最速?レビュー

第四話「ケンちゃん」 脚本 金井寛

 

 風狂ブログを読んでくださっているみなさん、初めまして!風狂に新人として入った荒岸来穂です!何度か座談会などには参加させていただいてはいたのですが、ブログで記事を書くのは初めてなので以後お見知りおきを。

 

 さて11月23日(木)に文学フリマ東京で販売する『風狂通信4.5号』は絶賛シーズン16放送中のドラマ「相棒」特集です!そこで僕が最新シーズンのレビューを担当することになったのですが一つ問題が出てきまして……。

 

石井さん「じゃあ原稿の締め切りは11月2日まででお願いします」

僕「あれ、それじゃシーズン16のレビュー第三話(11月1日放送の「銀婚式」)までしか載せられないですね……」

石井さん「たしかにちょっと物足りないかもね……」

 

そんなことを話しているうちに

 

白樺さん「だったら残りは文フリまでブログに載せよう!

秋好さん「宣伝にもなるし。放送日中にすぐアップしよう

 

……とまあ、新人に対する扱いがすごく雑なためにこうして毎週その日のうちにブログを更新することとなったのです。

 

というわけで、これから毎週水曜日に「相棒」の最新話レビューを僕が連載していきます。(4話より前のレビューは『風狂通信4.5号』全て載ります)とりあえず文フリが行われるころまでは続くと思います。まあ、クイーン読む企画やらコロンボ日高屋戦わせる企画みたいに途中で投げないように頑張ります!

 

 

では与太話や先輩に喧嘩売るのはこのくらいにして、早速レビューの方に移りましょう!

今日の相棒のサブタイトルは「ケンちゃん」。脚本家は金井寛さんです。

 

冠城がコンビニで知り合った店員、森山健次郎が殺された。森山の証言によって逮捕された窃盗犯の宍戸が最近仮出所し事件現場付近で目撃されており、捜査一課は宍戸に目星をつけて捜査していた。特命係は森山の手に書かれた「中」のような記号に注目する。森山の兄に話を聞くと森山が中井小百合という女性に好意を寄せていたが振られたことが判明する。一方森山が最近大学の数学科に潜って授業を受けていたことが明らかになる。教授の中垣と講師の服部は森山の数学的才能を絶賛するが森山は中卒で高等教育を受けてないはず……。ケンちゃんの才能に秘められた秘密とは……?

 

 

……いや、「秘密とは……?」って書いたけど、秘密も何もなかったな……。ケンちゃんのキャラ「A○○RU」っぽかったし……(個人の感想です)。たぶん○○〇〇の認知度も上がってきているし、これで話を引っ張るのは無理があったんじゃないかな……。ダイイング・メッセージの方も無理がありましたね。放送前に予告を見た友人と話したときも「いやどう見ても「中」じゃなくて「」にしか見えないじゃん」という話になりました。金井さんはシーズン12の2話「殺人の定理」でも数学とダイイング・メッセージを扱っていましたけどお気に入りなんでしょうか?

 

予告の話が出てきましたけど今回の話、正直予告見た時点で上で二つの点は予測できちゃうんですよ、そのためあまり驚きがないんですよね。たしかに犯人特定までにもう少し話を捻ってはいるんですけどね、ただ「それで犯人特定していいの?」という気もしますし。しかも我らが白樺さんは「登場人物の立ち位置からして○○が犯人」って放送20分段階で予測のLINE送ってきて、しかもほんとに正解しちゃうという。そういうところも含めて意外性があまりなかったですね。

 

犯人の動機もなんだか唐突に感じてしまいました。なんだか型にはまったみたいな動機で……。たぶん犯人ともう一人ケンちゃんをよく思ってない人の身勝手さと、ケンちゃんの人のよさを対比的に描こうとしていたんですけど、どうも妬んでいる側の人たちの描かれ方が雑すぎて陳腐に見えちゃったように思えます。

 

一方ケンちゃんの性格とそれに好感を覚えて犯人に対して熱くなる冠城くんはよかったですね。たぶん冠城くんの思いとかを深く掘り下げたり、反対に犯人たちがケンちゃんへの秘めた敵意とかをチラつかせながら話を進めたりした方が、数学とかのガジェットとかに頼らずとも人間ドラマとして面白かったのではと思ってしまいます。

 

なんだか思っていたより辛口になってしまいました……。前回の「銀婚式」が人間ドラマとしてよく出来ていたのでそれと比べちゃうと……というのもあるかもしれません。

次回は警察学校が舞台ということで米沢さんが久しぶりの登場ですので楽しみにしています。それではまた来週!

ジョルジュ・ペレック『53日間』について(秋好亮平「ジョルジュ・ペレックと後期クイーン的問題」拾遺)

半年もブログを放置していきなり宣伝ですが、探偵小説研究会『CRITICA』第12号の特集「新本格の30年、社会派の60年」に評論「〈新本格〉という病」を寄稿しました。

巻頭の「新本格三十周年ふりかえり座談会」にも参加しています。

「CRITICA」:探偵小説研究会

http://www.geocities.co.jp/tanteishosetu_kenkyukai/critica.htm

「CRITICA」第12号 目次

http://www.geocities.co.jp/tanteishosetu_kenkyukai/critica_12.html

夏コミ2日目(8/12)に頒布しています。
スペースは東3キ05bです。

で、「〈新本格〉という病」についてはまたいずれ記事にするとして、実は秋好は前号の『CRITICA』にも「ジョルジュ・ペレックと後期クイーン的問題」という論考を載せていただいているのですが、今回はそちらの紹介というか、そこで触れなかった点について落穂拾い的に補足したいと思います。

53日間について

さて、「ジョルジュ・ペレックと後期クイーン的問題」は、題目どおり、フランスの小説家であるジョルジュ・ペレックの作品を探偵小説として読むことで、現代本格ミステリにおける後期クイーン的問題への新たな対応策を示す、というのがその論旨です。まだ後期クイーン的問題とか言っているのかと呆れられそうですけど、それはさておき、そこではペレックの遺作となった未完の長編『53日間』を中心的に扱っています。

日本で『53日間』を紹介している文章としては、福田育弘「ペレックの探偵小説を探偵する」(『ふらんす』65)や若島正『殺しの時間 乱視読者のミステリ散歩』、そして殊能将之のreading diary(『殊能将之読書日記 2000-2009』)などがありますが、拙稿以上に詳しく内容を紹介したものは恐らくないでしょう。なにせ、物語の筋や犯人をほとんど明かしてしまっているのだから(無論、必要あってのことですが)。とはいえ、すべてを説明してしまったかといえば、そんなことはまったくないですし、もとより『煙滅』や『人生使用法』の著者の作品に関して、物語の筋を追うくらいで説明し尽くせるわけがありません。

※以下、『53日間』の部分的なネタバレを含むので、将来的に読む可能性のある人はご注意ください!

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11月24日は「童貞の日」~雑学「初めて」物語!(執筆者:白樺)

11月24日は『童貞の日』
1994年、当時の人気ラジオ番組「伊集院光のOH!デカナイト」内で制定されました。大正3年のこの日、高村光太郎の第一詩集『道程』が出版されたことに因みます。クリスマスイブの1ヶ月前という皮肉な日取りがポイントですね。

1日遅れてしまいましたが、今夜はそんな「童貞の日」を記念して、古今東西「初めて」雑学を書き連ねていきたいと思います!できる限り、既存のまとめサイトなどには載っていなさそうな「チェリー雑学」を集めました!

 

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喜国先生が表紙の理由?――『ぼくは漫画大王』ネタバレ解説!(白樺)

『ぼくは漫画大王』の表紙絵が喜国雅彦先生なのは、先生の往年の名作『まんが大王』とかけてる説。

という訳で『ぼくは漫画大王』レビュー、ネタバレ解禁の後半戦! 

前項で、「この作品のポイントはトリックそれ自体よりむしろ、“それを成立させている状況”の異常さ」であるというお話をしました。

また、あの「ラストの1行」は、単にどんでん返しのフィニッシングストロークではなく、もっと別の「演出意図」が込められているものなんじゃないかな、とも述べましたね。

 

※ここから、本当になんの躊躇もなく息を吐くようにネタバレしますので未読の方はなるべく読んでから来てね!!

 

ちなみに前項はこちら!

fukyo-murder.hatenablog.com

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